行雲流水

しのの備忘録。ゲームとか日常とか思うことを徒然と。

シン仮面ライダーを観て

先日、AmazonprimeVideoにてシン仮面ライダーが配信されました!
早すぎない??

劇場で観た時はすごい映画だな〜もう1回行きたいな〜と思ってましたが、何やかんやで劇場まで足が運ばず、気付いたら上映終了してしまったので結構嬉しい。
本作の詳細なレビューは各々が書いてますので、今日はこの映画を改めて観た感想や気付きを記そうと思います。

ネタバレ有りのため注意。

孤独なヒーロー、仮面ライダー

最近の仮面ライダーは役柄も多くワチャワチャした雰囲気ですが、本来のライダーは哀しみを背負い、ひとりひとり戦うもの。
その孤独観は庵野監督が本作で最も重視したかったんじゃないかなと思います。
中盤から終盤にかけてヒロミ(ハチオーグ)、緑川ルリ子、そして本郷剛を失うところなんかまさにそう。
最終的にその孤独は一文字隼人が担うことになります。
人と絆を紡いでも、打ち解けてもいずれ失うため、その孤独を誰かが背負わなければならないというのが本作のテーマなのかなと思いました。

エンディングの『ロンリー仮面ライダー』も本作に合っていて好きです。
原作の楽曲を引用してくるとは思いませんでしたので、選曲には良い意味で驚かされました。
流石に悪魔のアジトは爆破しませんでしたが…

一文字隼人という男

中盤過ぎからの登場なので出番はそんなに多くないのですが、キャラクター造形が完璧。いいねぇ〜。
最初の洗脳状態でもフルスペックの本郷と戦うことを本望としていたり、仲間になった後も常に本郷を気に掛け、苦手である仲間意識に向き合おうとしたりと好感を持てるキャラクターに仕上がっています。

「本郷!俺は心決めたぞ!つるむのは嫌いだが、好きになることにした...!今から俺は仮面ライダー第2号だ!」

「嫌いだが好きになることにした」ってのが良いですね。

「すまない、一文字くん」
「そこは謝罪じゃない。感謝だ、本郷」
「ありがとう、一文字くん」
「こういう時は呼び捨てだ」
「ありがとう、一文字」
「いくぞ、本郷!」
「ああやろう、一文字!」

ここすき。
所謂コミュ症な本郷に対し、慣れ合い嫌いな一文字が距離を詰めようとするのが良い。
コミカルながらも二人の性格が表れていて好きです。

最後には一文字が本郷の『仮面ライダー』を受け継ぐ形で、シン2+1号に変身しますが、このスーツのデザインがまたいい。
ぶっちゃけ真1号スーツの流用なんですが…2号名義でも手足のラインが2本になっているのが粋だなと思います。
まだSHOCKERは残ってますし、本作の一文字が主演で続編やらないかなぁ。

スーツアクションは序盤多め、中盤からは…

スーツのアクションですが、最初のSHOCKER、クモオーグ戦が一番シーンが長く見応えがあり、中盤からはCG戦が増えます。
対2号なんてドラゴンボールかよってぐらい空中戦やりますからね……。
予算の無いニチアサCGばりにショボい訳では無いのですが、ライダーですしもうちょっと生身の殺陣を見たかったなぁと思いました。
最後の0号戦はパリハライズが目的だったのでああいう説得、泥臭い戦闘になるのは分かるのですが、カッコいいヒーローアクションがもっと欲しかったなと。

あと劇場では暗すぎて何やってるかわからなかったSHOCKERライダー戦はプライム版だと幾らか見やすくなっていたように思います。
色味調整したのかな?

唐突な専門用語

プラーナ、ハビタット計画、パリハライズ…
作中で唐突に聞き慣れない横文字が連呼されるので、割と戸惑います。
シンシリーズ大体そんなイメージですが、劇中で何らかの説明が欲しいですね…
○○、え、何それは…から緑川ルリ子に一言解説させるだけでも大分理解しやすくなると思うのですか。

こういうのが見たい!を叶えた作品

他のシンシリーズと比較して興行収益であれこれ言われた作品でしたが、個人的にはすごく楽しめました。
以前に制作されたTHE FIRST、THE NEXTよりも主題はハッキリしてますし、初代のリブート作品として大成功と思います。
現代解釈されたスーツやサイクロン号のメカメカしいデザインもカッコいい。
何やら撮影は過酷だったみたいですが、監督も乗り気みたいですし、続編撮るなら観てみたいなぁ。

プライム配信開始にあわせて再販されると聞いたのですが、もう転売屋の餌食で泣いた。